「順列と組み合わせの違いが分からない」
「PとCの見分け方が知りたい」
順列と組み合わせの使い分けが苦手な方は必見です!
今回は場合の数に関するこんな悩みを解決します。
順列と組み合わせの違いがよく分からないです…
さっそくですが1つ質問をします。
ここに「1」「2」「3」「4」「5」と書かれたカードがあります。
この5枚のカードを使った2つの問題を用意しました。
問題1
5枚の中から2枚のカードを使って、2桁の数字を作るとき、何通りの数字を作ることができますか?
問題2
5枚の中から2枚のカードを選んでペアを作るとき、選び方は何通りありますか?
どうでしょうか。この2つの問題の違いが分かりますか?
どちらも同じような問題に見えますよね。ですが、この2問は解き方が異なります。
問題①は\(_{5}P_{2}\)の順列の問題
問題②は\(_{5}C_{2}\)の組み合わせの問題
この2問の違いが分からない人に向けて、順列と組み合わせの見分け方を解説します。
順列と組み合わせはこれからも使うので、しっかりと理解しておきましょう。
記事の内容
順列と組み合わせの違い
順列Pと組み合わせCはどちらを使うのか悩みますよね。
まずは、順列と組み合わせの違いから解説していきます。
順列とは
まずは順列の定義から確認します。
異なる\(n\)個のものから異なる\(r\)個を取り出して並べるときの並べ方
順列とはあるものの中からいくつかを取り出して並べる作業です。
問題1
5枚の中から2枚のカードを使って、2ケタの数字を作るとき、全部で何通りの数字を作ることができますか?
問題1では、5枚のカードから2枚を取り出して2ケタの数字を作ります。
この問題の場合、「1」「2」「3」「4」「5」と書かれた5枚の異なるカードがあり、この中の2枚のカードを取り出します。
例えば「1」と「3」のカードを取り出す場合、
「1」「3」の順番でカードを置くと13
「3」「1」の順番でカードを置くと31
つまり、同じカードでも置き方によって2ケタの数字が変わります。
このとき重要なのは、「13」と「31」は異なるものとして扱うということです。
したがって、この2つの置き方は2通りとして数えます。
並べ方によって異なるものとして考えるものを順列といいます。
順列の使い方についてもっと知りたい方は別の記事で解説しています。
組み合わせとは
次は組み合わせについて説明します。
異なる\(n\)個のものから異なる\(r\)個を取り出して作る組み合わせ
順列が並べる作業なのに対して、組み合わせは組を作る作業です。
問題2を思い出してみると、
問題2
5枚の中から2枚のカードを選んでペアを作るとき、選び方は何通りありますか?
5枚のカードの中から2枚の選び方は何通りあるかを考えます。
この場合、順列と大きく違うのは
「1」「3」を選んだ時と、「3」「1」を選んだ時は同じ組として扱うことです。
トランプを想像してみてください。
1,3のカードを持っているのと、3,1のカードを持っているのは同じですよね。
このように順番に関係なく同じものとして考えるのが組み合わせです。
順列と組み合わせの簡単な見分け方
順列と組み合わせの簡単な見分け方を解説します。
見分け方の1つとして、“並べる”なら順列、“選ぶ”だけなら組み合わせです。
これさえ押さえておけば、ほとんどの場合の数の問題を見分けることができます。
順列と組み合わせの見分け方
- “並べる”ときは順列、”選ぶ”ときは組み合わせ
- 順番を気にしないときは組み合わせ
問題文に”並べる”という語句があれば、順列の問題である可能性が高いです。
順列の例
A~Eさんの5人の並び方は何通り?
AさんとBさんが隣り合う並び方は何通り?
問題をイメージしてみて、並ぶ順番によって場合が変わるなら順列です。
一方で、選ぶというワードがあれば組み合わせです。
組み合わせの問題
男性4人、女性2人の中から3人選びます。
3人の選び方は何通り?
女性を少なくとも1人選ぶ選び方は何通り?
選ぶ場合は並び方に関わらず同じ組として考えます。
つまり、問題が”並べる”か”選ぶ”かによって順列と組み合わせを見分けましょう。
これなら簡単に見分けられそうです!
順列と組み合わせの違い まとめ
今回は順列Pと組み合わせCの違いと”見分け方をまとめました。
順列と組み合わせ順列
⇒異なる\(n\)個のものから異なる\(r\)個を取り出して並べるときの並べ方
組み合わせ
⇒異なる\(n\)個のものから異なる\(r\)個を取り出して作る組み合わせ
- “並べる”ときは順列、”選ぶ”ときは組み合わせ
- 順番を気にしないときは組み合わせ
並べるときは順列のPをつかって、組み合わせのときはCをつかって場合の数を求めます。
順列や組み合わせについては、それぞれの記事で解説しています。
場合の数と確率について重要ポイントをまとめました。
コメント
コメント一覧 (3件)
あ
逆に並べると書いていなくても順番が必要そうな問題はpで解くという感じですか
コメントありがとうございます!
そうです!順番が変わることによって別事象として考えるのであれば、それはpの問題です。