今回はベクトル分野から「ベクトルの垂直」について解説します。
まず、2つのベクトルが垂直のときに以下の式が成り立ちます。
0ではない2つのベクトル \(\vec{a}、\vec{b}\) があります。
2つのベクトルが垂直な関係にあるとき、内積 \(\vec{a} \cdot \vec{b}\)は
\[\vec{a} \cdot \vec{b}=0\]
「垂直のときは内積=0」として覚えておきましょう!
内積との関係や、練習問題を使いながら分かりやすく説明していきますので、苦手意識を持っている方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
シータベクトルが苦手な方は
ぜひ最後までご覧ください。
ベクトルの垂直条件
0ではない2つのベクトル\(\vec{a}、\vec{b}\)があります。

2つのベクトルが垂直な関係にあるとき、内積\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)となります。
ベクトルの垂直条件【証明】
ベクトルの垂直条件がなぜ成り立つのか証明していきます。
ベクトルの垂直条件
\[\vec{a} \cdot \vec{b}=0\]
\(\vec{a} \bot \vec{b} \Leftrightarrow \vec{a} \cdot \vec{b}=0\)…①の証明を見る。
\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0 \Leftrightarrow x_{1}x_{2} + y_{1}y_{2} =0\)…②の証明を見る。
ベクトルの垂直条件1の証明
まず、\(\vec{a}\bot\vec{b}\Leftrightarrow\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)…①を証明していきます。
2つのベクトル\(\vec{a}、\vec{b}\)が垂直ということは、なす角\(\theta\)が\(90^{\circ}\)である。
このとき、\(\cos 90^{\circ}=0\)なので、内積の定義から
\begin{eqnarray}
\vec{a} \cdot \vec{b}&=&|\vec{a}||\vec{b}|\cos 90^{\circ}\\
&=&|\vec{a}||\vec{b}|\times0\\
&=&0
\end{eqnarray}
次に\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0 \rightarrow \vec{a}\bot\vec{b}\)を証明します。
\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)であるということは、内積の定義より、
\[\vec{a} \cdot \vec{b}=\left|\vec{a}\right|\left|\vec{b}\right|cos\theta=0\]
いま、\(\vec{a}\neq0, \vec{b}\neq0\)であるから、\(\cos \theta=0\)
よって、\(\theta=90^{\circ}\)となり、2つのベクトル\(\vec{a}、\vec{b}\)が垂直に交わると言える。
以上から、\(\vec{a} \bot \vec{b} \Leftrightarrow \vec{a} \cdot \vec{b}=0\)
ベクトルの垂直条件2の証明
\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0 \rightarrow x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}=0\)から証明します。
内積の定義より、
\[\vec{a} \cdot \vec{b}=x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}\]
よって、\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)であるとき、\(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}=0\)
次に\(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}=0\rightarrow\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)を証明します。
こちらも内積の定義より、
\[\vec{a} \cdot \vec{b}=x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}\]
\(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}=0\)であるから、\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0\)
以上から、\(\vec{a} \cdot \vec{b}=0\Leftrightarrow\ x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2}=0\)
aベクトルに垂直な単位ベクトル
ここからは垂直な単位ベクトルについて解説します。
よく出題される問題で「あるベクトルに垂直な単位ベクトルを求めなさい。」という問題があるので必ず押さえておきましょう。
まずは、単位ベクトルについて復習しましょう。
単位ベクトルとは、下図のような大きさが1のベクトルです。

単位ベクトルの定義をおさえながら、例題を見ていきます。
単位ベクトルですので、\(|\vec{t}|=1\)であることから、
\[x^{2}+y^{2}=1\]
また、\(\vec{t}\)が\(\vec{a}\)と垂直であるとき、2つのベクトルの内積は0になります。
よって、
\begin{eqnarray}
\vec{a} \cdot \vec{t}&=&0\\
\left(2,1\right) \cdot \left(x,y\right)&=&0\\
2x+y&=&0\\
y&=&-2x
\end{eqnarray}
先ほどの、\(x^{2}+y^{2}=1\)を使って、
\begin{eqnarray}
x^{2}+{(-2x)}^{2}&=&1\\
5x^{2}&=&1\\
\displaystyle x^{2}=\frac{1}{5}\\
\displaystyle x&=&\pm \frac{1}{\sqrt5}\\
\displaystyle x&=&\pm \frac{\sqrt5}{5}
\end{eqnarray}
したがって、求める単位ベクトルは、
\(\displaystyle \vec{t}=(\frac{\sqrt5}{5},-\frac{2\sqrt5}{5}),(-\frac{\sqrt5}{5},\frac{2\sqrt5}{5})\)
となる。
1つのベクトルに対して垂直なベクトルは2つありますので、両方とも答えになります。
高校生この問題を解くのに色々な公式を使いましたね
シータこの問題1つでベクトルの理解が深まるね!
ベクトルの平行条件
垂直条件にあわせて、ベクトルの平行条件も知っておきましょう。

別記事では、この平行条件について詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
ベクトルの垂直条件 まとめ
今回はベクトルの垂直条件について学習しました。
ベクトルの垂直条件でも内積は欠かせないので「ベクトルの内積」についてもしっかりと理解しておく必要があります。
ベクトルの内積はこちらの記事で詳しく解説しています。
それでは最後までご覧いただきありがとうございました。
みんなの努力が報われますように!

