数学Ⅰの二次関数ではグラフが必要な問題がたくさんあります。
今回解決する悩み
「2次関数のグラフってどんな形」
「グラフの書き方が分からない」
今回は2次関数のグラフに関するこんな悩みを解決します。
2次関数のグラフを書きたいんだけど、書き方が分からなくて…
2次関数のグラフは以下の3ステップで書くと上手に描くことができます。
グラフを書く手順
- 頂点を求める
- y軸との交点を求める
- 頂点とy軸との交点をなめらかに結ぶ
本記事では2次関数のグラフの書き方を解説していきます。
具体例を用意したのでじっくりと読んでもらえば、2次関数のグラフが書けるようになります。
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ぜひ最後までご覧ください。
2次関数の基礎
2次関数\(y=ax^{2}+bx+c\)のグラフはこんな形をしています。
関数\(y=ax^{2}+bx+c\)の中で最も次数が高い項は\(ax^{2}\)ですね。最高次数が2なので2次関数といいます。
\(y=ax+b\)の場合、最も次数が高い項が\(ax\)で次数1なので一次関数といいます。
参考
\(y=ax^{3}+bx^{2}+cx+d\)は三次関数
\(y=ax^{4}+bx^{3}+cx^{2}+dx+e\)は四次関数
2次関数のグラフの形
2次関数のグラフは左右対称な放物線を描きます。
\(y=ax^{2}+bx+c\)のグラフは\(a\)の符号によって形が変わります。
2次関数のグラフの形
\(a>0\)のとき、下向きに凸な放物線
\(a<0\)のとき、上向きに凸な放物線
\(a>0\)のとき、下向きに凸な放物線
2次関数\(y=ax^{2}+bx+c\)において\(a\)が正の数ならば、グラフは下向きに凸な放物線になります。
例
\[y=x^{2}-3x+5\]
\[y=3x^{2}-4x+4\]
\(a<0\)のとき、上向きに凸な放物線
2次関数\(y=ax^{2}+bx+c\)において\(a\)が負の数ならば、グラフは上向きに凸な放物線になります。
例
\[y=-x^{2}+3x-5\]
\[y=-3x^{2}+4x-4\]
グラフの形は理解できました!
2次関数のグラフの書き方
2次関数のグラフは以下の3ステップで書くことができます。
グラフを書く手順
- 頂点を求める
- y軸との交点を求める
- 頂点とy軸との交点を結ぶ
\(y=x^{2}+6x+5\)を例にして各ステップを詳しく解説します。
step
1グラフの頂点を求める
まずは頂点の座標を求めます。
2次関数の頂点は関数を平方完成することで求めることができます。
\(y=a(x+p)^{2}+q\)のとき、
軸:\(x=-p\) 、頂点\((-p,q)\)
例として\(y=x^{2}+6x+5\)を平方完成すると
\begin{eqnarray*}
y&=&x^{2}+6x+5\\
&=&(x+3)^{2}-4
\end{eqnarray*}
となります。
したがって、\(y=x^{2}+6x+5\)の頂点は\((-3,-4)\)となります。
▽2次関数の軸と頂点の求め方はこちら
step
2y軸との交点を求める
頂点の座標が分かっただけでは2次関数のグラフを書くことはできません。
次はグラフとy軸との交点を求めます。
y軸との交点の求め方
y軸との交点を求める ⇒ 関数に\(x=0\)を代入
y軸上の点ということは、点のx座標が0であることを指します。
\(y=x^{2}+6x+5\)に\(x=0\)を代入すると
\begin{eqnarray*}
y&=&0^{2}+6 \cdot 0+5\\
&=&5
\end{eqnarray*}
したがって、
\(y=x^{2}+6x+5\)のグラフは\((0,5)\)でy軸と交わることが分かりました。
step
3頂点とy軸の交点を滑らかにつなぐ
最後にSTEP1,2で求めた頂点とy軸との交点を滑らかにつなぎます。
\(y=x^{2}+6x+5\)の頂点は\((-3,-4)\)、y軸との交点は\((0,5)\)でした。
この2点を滑らかにつなぎ、左右対称に描くと2次関数のグラフが完成します。
2次関数の式をグラフにできるようになれば、分かっている点から元々の式を求めることもできます。
2次関数のグラフ《練習問題》
2次関数の書き方3ステップを活かして、以下のグラフを書いてみましょう。
練習問題
- \(y=x^{2}-4x+5\)
- \(y=-x^{2}+6x-4\)
- \(y=2x^{2}+8x+5\)
\(y=x^{2}-4x+5\)のグラフ
まず平方完成して放物線の軸と頂点を求めます。
\begin{eqnarray*}
y&=&x^{2}-4x+5\\
&=&(x-2)^{2}+1
\end{eqnarray*}
したかって、頂点の座標は\((2,1)\)と分かりました。
つぎに\(y\)軸との交点を求めます。
\(x=0\)を代入して、
\(y=x^{2}-4x+5=0^{2}-4 \cdot 0 +5=5\)
よって、\(y\)軸との交点は\((0,5)\)だと分かります。
放物線の頂点\((2,1)\)とy軸との交点\((0,5)\)を滑らかにつなぐと完成です。
\(y=-x^{2}+6x-4\)のグラフ
まずは平方完成して軸と頂点を求めます。
\begin{eqnarray}
y&=&-x^{2}+6x-4\\
&=&-(x^{2}-6x)-4\\
&=&-\{(x-3)^{2}-9\}-4\\
&=&-(x-3)^{2}+5
\end{eqnarray}
したがって、頂点の座標は\((3,5)\)だと分かりました。
次に\(y\)軸との交点を求めます。
\(x=0\)を代入して、
\(y=-x^{2}+6x-4=0^{2}+6 \cdot 0 -4=-4\)
よって、\(y\)軸との交点は\((0,-4)\)だと分かります。
放物線の頂点\((3,5)\)とy軸との交点\((0,-4)\)を滑らかにつなぐと完成です。
\(y=2x^{2}+8x+5\)のグラフ
まずは平方完成して軸と頂点を求めます。
\begin{eqnarray}
y&=&2x^{2}+8x+5\\
&=&2(x^{2}+4x)+5\\
&=&2\{(x+2)^{2}-4\}+5\\
&=&2(x+2)^{2}-3\\
\end{eqnarray}
したがって、頂点の座標は\((-2,-3)\)だと分かりました。
次に\(y\)軸との交点を求めます。
\(x=0\)を代入して、
\(y=2x^{2}+8x+5=2 \cdot 0^{2}+8 \cdot 0 +5=5\)
よって、\(y\)軸との交点は\((0,5)\)だと分かります。
放物線の頂点\((-2,-3)\)とy軸との交点\((0,5)\)を滑らかにつなぐと完成です。
2次関数のおすすめ勉強法
2次関数は高校数学のなかでも解きやすい問題が多い単元です。
問題の意図をしっかり理解できれば、解法もすぐに思いつけるようになります。
次は2次関数のおすすめ勉強法を紹介します。
- 教科書やノートを見直す
- 問題集で応用力を磨く
- 分かりやすい解説を見る
自分のいまの理解度と目標を照らし合わせて、自分に合った勉強法を試してみてください。
3つの勉強法を紹介するよ
教科書やノートを見直す
まずは基本に立ち返って、教科書・ノートを見直してみましょう。
教科書には重要なポイントがギュッと詰まっています。
2次関数の基本は「2次関数の公式まとめ」にて解説しているのでご覧ください。
基本問題が不安なら教科書がおすすめ!
問題集で応用力を磨く
2次関数の関する公式に慣れてきたら、次は問題を解いて応用力を磨きましょう。
- 教科書の例題
- 問題集の基本問題
- 問題集の応用問題
問題の難易度をステップアップさせていくと、自分がどこで分からなくなったか把握しやすいです。
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分かりやすい解説を見る
以下のような悩みがあるなら映像授業もおすすめです。
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- 分からない所が分からない
映像授業なら自分に必要な授業のみを受けられるうえに、分かるまで繰り返し視聴することができます。
分からないを1つずつ解消していけるので、定期テストで高得点を取りたい方は授業授業がおすすめです。
2次関数のグラフ まとめ
今回は2次関数のグラフの書き方についてまとめました。
2次関数のグラフ2次関数のグラフの形
- \(a>0\)のとき、下向きに凸な放物線
- \(a<0\)のとき、上向きに凸な放物線
グラフを書く手順
- 軸と頂点を求める
- y軸との交点を求める
- 頂点とy軸との交点を滑らかにつなぐ
2次関数のグラフが書けないと、最大値・最小値を求める問題でかなり苦戦します。
決して難しい手順ではないので、必ずグラフを書けるようにしましょう。
>>2次関数の最大値・最小値の求め方!範囲の場合分けで考える方法
2次関数を総復習したい方はこちらの記事がおすすめです。
それでは最後までご覧いただきありがとうございました。
みんなの努力が報われますように!
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